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2015年7月

2015年7月28日 (火)

出荷事務の責任者(事務長)になって   ~ 心をつなぐ一本の糸! ~

 今年2月の三芳の総会で出荷事務の責任者に選ばれ、早いもので5ヶ月になります。この係になったのは2回目。前回はもう6年くらい前になるでしょうか。しかし、たったそれだけの間にずいぶん変わったな~と感じました。それは宅急便会員の方が増えたという事です。グループ(イ・ロ・ハ・ニ・ホ・…)も増え、どのグループが毎週なのか、隔週なのか、また少量セットなのかがわからなくなってきました。そして、留守などで発送を止める場合、送り先や時間指定の変更、また隔週の方の特注の関係など、頭の中が混乱してきます。

 自分で言うのもおかしいですが、出荷事務はいわば「三芳のブレイン(頭脳)集団?」であり、特に火曜・木曜・土曜の野菜配分担当者に任命(こんな偉そうでもないが…)されると、自分が野菜の出荷を休みたくても出荷場に行かなくてはなりません。ですから、はっきり言って受けたくはない係の一つといえます。もちろんパソコンに不慣れの人では、配分に時間がかかってしまい、いつになっても荷物が出来ず、トラックが出発できませんので、実際にはそこに選ばれるメンバーはかなりしぼられています。とはいえ、お願いする側である私もかなり悩みます。ちなみに、現在の配分担当は…と言いたいところですが、この長雨で野菜が少ないこの時期に個人的に色々と言われてもかわいそうですので伏せておきます。ただ、知りたい方は3月頃にお配りした三芳だよりの裏をご覧ください。また出荷事務には他に、特注係、そして宅急便係がいます。皆、それぞれ協力しながら頑張っています。

しかし一つ気になる事が…。それは歳をとると体だけでなく、頭も弱ってくるという事です。私もずっと若いと言われ続けて15年。確かにグループの中では元気な方かもしれませんが、やはり歳には勝てなくなってきました。出荷日当日の私の仕事は、まず「留守番電話」「ファックス」「メール」をチェックして各担当に指示を出したり、また会員の方に連絡をとる事です。特にクレームの対応は気を使います。「出荷検討」という品質に関する係があり、そこと連携して対応します。しかしそこに新たな電話…電話を切った後「今、俺何をしてたっけ?」という感じ(冷汗)。そういう時は周囲から「事務長がポンコツじゃあね~!」と声援(?)があります。負けずに私も他の人に反撃したりします。事務所内では「ポンコツ」という声が飛び交っています。

また、三芳では毎月生産者全員が集まっての会議があります。そこでは各係からの会計収支の発表や活動報告、そして様々な問題について取り上げて皆で議論します。しかし夜7時前後から行うため、みんな仕事疲れが出てしまいます。5月頃の会議だったでしょうか…議長が皆に「賛成の方は挙手願います!」といっても手が挙がりません。「賛成の人はいないんですか?」という議長の再度の問いに対して「手を挙げたくても、肩が挙がらないんだよ~」という先輩の声に思わず吹き出しそうになりました。冗談のような本当の話です。まあ、皆それぞれ弱ってきてはいますが、適材適所で頑張っていますので、食べる会の皆様も負けないように頑張ってください。

事務の話に戻りますが、時々ファックスがうまく届いていなかったり、留守電等もそうですが名無しのゴンベイの場合があります。しかも電話番号非通知だとほぼお手上げ!ファックスも裏返しで、会員の方の機密メモ情報が三芳にファックスされてくる時もあります(笑)。そういう緊急時は、出荷事務全員で協力してその暗号を解読します。それでもダメな場合はあきらめますが、忘れた頃に「ファックスしたのにどうしたの?しっかりやってよ!」と、お怒りの電話があったりします。しかしそこはグッと我慢して、笑顔(相手には見えませんが)で応対。実は、そういう接客応対能力が出荷事務として一番重要だったりします。やはり人間がする事ですから間違いはつきもの。そしてポンコツ化の進行は何も三芳のメンバーだけではないでしょうから(笑)。これからも共に頑張ってまいりましょう。

とはいえ、謝り担当である私は、気付くといつも電話に向かって謝っています。しかし、そこで色々と言われる事の中には、これから三芳が取り組むべき課題やそれを解くヒントが隠されていたりします。三芳、そして自分の欠点なんて、言われないとなかなかわからないもの。そして直接お会いして話をする機会も減っている今日、実はその一本の電話がその溝を埋める重要な役割を果たしているのかもしれません。私も久しぶりに電話で会員の方の声を耳にしたりすると、つい忙しいのも忘れて話し込んでしまい、仲間から注意される事もありますが、そういう事も大切なのかなと感じます。この係は忙しいですが、やりがいはあります。各会員の皆さんとつながっている一本一本の糸が切れないよう、また皆さんからの大切な声を、これからも会の運営に活かしていきたいと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


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物を大切にする気持ち   ~ 「提携」とは何か ~

今の子供達を見て感じる事があります。それは物を大切にする心が足りないという事。私が子供の頃には100円ショップなんてものは無かったし、衣類をはじめ日用品も、もっと値段が高かったと思います。もちろん電化製品も高価で、テレビなどもチャンネルのつまみの調子が悪い時などは接触不良の箇所に油をつけたり、時には「右斜め45度からちょっとたたく」な~んて裏ワザ的な事もしたような気がします。ですから、やっと買ってもらったおもちゃなども、こわれた時は自分で修理して使っていました。鉛筆削りだってありましたが、鉛筆だって時々はナイフで削り、うまく削れた時は友達に自慢した事もあります。親の持っている工具箱にも興味があったし、何かを分解して中の構造を見るのはワクワクしたものです。

しかし今はどうでしょう。色々な機器の機能が向上した代わりに、中が複雑になり素人では修理できなくなってしまいました。テレビだって今は使い捨て。価格も下がり、修理するよりむしろ新品を買った方が安くなりました。車だって、今は機械というよりもむしろ電化製品に近くなりました。そして電気自動車なんて、防水加工された電化製品そのものです。また、お掃除ロボットに、人口知能。人間をとりまく環境は急速に変化しています。しかし便利になった反面、人間はどんどん退化しているような気がします。現に私も地図ナビゲーション機器を持っていますが、どこに行くにもそれをあてにしてしまい、元々の方向音痴に拍車がかかってしまっています。しかしせっかくある機能を使わないのも損なような気がしてしまい、つい頼りにしてしまいます(冷汗)。

これが時代の流れだと思うので、携帯電話のゲーム等にはまっている子供達(大人も…)を責める事は出来ませんが、せめて空想の世界と現実の世界の区別くらいはつけて欲しいと思います。最近は個人投資家なども増えているようで、そういう人がカッコいいみたいな風潮も見られますが、やはり「もの作り」が、いつの時代も産業の中心であって欲しいと思います。そういう意味では農業も「もの作り」ですよね。しかも私たちの野菜はその価値を理解してくれている方に大切に食べていただいています。もの作り従事者として、これほど嬉しい事は無いと思います。

「有機農業」そして「提携」という事では私たちのグループも「老舗」という域に入るのかもしれません。世の中には「老舗」と言われている名店が数多く残っていますが、そういうお店の中には、昔からのこだわりを持ち伝統を守りつつ、かつ新しいものにも積極的に挑戦しているところもあります。特に周囲に惑わされないという部分は大切だと思うし、一度その部分を見失ってしまうと、おかしくなった時に戻る原点がなくなってしまいます。また、自信がなくあちこち手を出すと、本来歩むべき道を見失ってしまいます。先日テレビで「すっぽん鍋」の名店を紹介していましたが、なんとメニューはもちろん「すっぽん鍋」のみ。そして、そのお店のこだわりは、「長年使いこんで、おいしい出汁の染み込んだ土鍋」だそうです。しかも、お湯とご飯を入れて火にかけるだけで鍋から出汁が出て、おいしい雑炊が出来上がります。ほんとうにお宝だと思います。

さて、私たちこの二つの会にとってのお宝は何でしょう。あえて言うのであれば「人」でしょうか。先日の食べる会総会で「提携とは分かち合う事。楽しい事もつらい事も…」という話がありました。そんな短い言葉で、しかも深い意味を持った表現ができるんだと驚きました。そしてそういう気持ちは、なにも提携に限らなくてもとても大切な事。今の世の中で忘れられかけている最も大切な事だと感じました。もちろん、家族、隣近所、そして遠く離れた外国にもそういう気持ちを持って接する事ができたらいいと思います。皆がそういう気持ちを持てば、戦争だって無くなるかもしれません。

「白いまんま(ご飯)を腹いっぱい食べたい」これが貧しい時代の皆の夢でした。しかし世界にはまだまだ飢えで亡くなっていく人々がたくさんいます。世界中の人が安全でおいしい食べ物を腹一杯食べられたら、きっと笑顔になるのではないでしょうか。銃を背負った兵隊さんだって、ごちそうを目の前にしたら、肩から銃を降ろしてくれるはず。童話の中で旅人のコートを脱がせるように、武装を解除させるのは「北風」でなく「太陽」の暖かさかもしれません。

「食は命なり!」命を育て、そしてそれを分かち合えるこの幸せに感謝したいと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


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簡単な蛇口方式の意外な盲点

以前に書いた事がありますが、田んぼに水を入れる方法は色々あります。その一つは、我が家の近所のように川から水路に引き入れた水を毎朝欲しい人が集まって分ける方式。そしてもう一つは、言わば水道のように堰(せき)などの水源からパイプを引き、田んぼのすぐ脇の蛇口をひねるだけで水が出る方式です。私の近所の人が蛇口方式だったら楽でいいのに…と、こぼしていると以前にお伝えしましたが、実は蛇口方式の水源である堰では大変な事が起きているらしいのです。それは堰の水が無くなりかけているという事!その原因は、水の垂れ流しによるものらしいのです。一般の家庭にある蛇口には使用料を測定するメーターが取り付けられていて、その数値によって料金が決まりますよね。しかし田んぼの蛇口に関してはもちろんメーターは付いていません。年間の管理費の数百円さえ払えば使い放題。しかし一般の方は、田んぼに高価な化学肥料や農薬を使用しますので、水を入れすぎれば薄まり、その効果も下がるためそんな事はしません。しかし、中には水もちの悪い(水がすぐに抜けてしまう)田もあり、手広く(例えば、私たちの10倍以上の面積くらい)やっている人はそれぞれの田んぼの漏れ箇所や原因など細かく調べていられませんから、漏れる分と同じくらい蛇口を少しひねっておきます。「チリも積もれば…」ということわざがありますが、そういう場所が多数あると常に堰の水は減り続けます。ちなみに我が家でも水もちの悪い田んぼが1枚あり、そこにはポンプが仕掛けてあり、お天気が続いた時は川から水を入れています。しかし梅雨に入り雨も降り、多分堰にも水がたまったので堰の係の人も一安心ではないかと思います。ちなみに三芳も蛇口方式らしいですが、水源がポンプであるため、水が欲しい人がいると小川をせき止め、ポンプを動かします。係の人は雨が少ない時は大忙しのようです。本当に何をするにも大変だし、また心配事も尽きませんね。

話は変わりますが、我が家の田んぼの周りは、ほとんどが農薬と化学肥料を使って米を作っています。そして田植えをしてすぐに化学肥料を投入します。するとどうでしょう。植えたばかりのたよりない苗がみるみるうちに成長して、たくましくなっていきます。我が家の苗と比べると、10倍くらいの速さに見えます。日に日に成長し、本当に手品を見せられているようです。一方、我が家の苗は成長が遅く、そのうちにザリガニくんにどんどんちょん切られていきます。また、一般の農家は田植えの際にザリガニを見かけたら、何とかっていう農薬を入れればイチコロだそうです。私も、こっそりその田んぼを見に行き、ビックリ!ザリガニは真っ赤になってお亡くなりになり、底にウジャウジャ死んでいました。そして食べる会の総会で流すビデオに入れようと思いましたが、あまりにも奇色悪いのでやめました。そして数日後に再度見にいったところ、おたまじゃくしが、死んだザリガニを食べていて、またまたビックリ。その農薬はザリガニだけに効くのか、それともおたまじゃくしがタフなのかはわかりませんがすごい光景でした。以前に紹介したスーパー雑草と同じように、もしもその薬で死なないザリガニが現れたら、更に強い薬が開発されるのでしょうね(冷汗)。ザリガニが私たちの田んぼに逃げてくるのもわかる気がします。2年前になりますが、そのザリガニ君の写真を添付します。

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しかし、ザリガニから逃れた私たちの田んぼの苗たちは、これから7月に入ると急成長し、一般の田んぼの苗に追いついていきます。ちゃんと自分の力でしっかり根を張っているからでしょうね。稲だって、野菜だって、また人間だって、本当は根っこの部分が大切なんです。大地に足をしっかりとつけて、これからも確実に歩んでいければと思います。

また今回、食べる会の総会用に三芳のビデオを作成しましたが、和田(1)さんの畑で、畑の表面を覆うため、扱いやすい雑草をわざわざ増やして自然マルチを実践している光景を目にした時は驚きました。雑草も味方にしてしまうなんてさすが和田さん。農家は自然と対話ができる唯一の生き物なんだそうです!エッヘン。ただし私はまだまだ修行中ですが…(汗)。


生産者番号 56番 八代弘樹


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早くも私のトマトに暗雲… ~ 映画「奇跡のリンゴ」から学ぶ事 ~

 今年も夏に向けてトマトを植えて育てている途中なのですが、私が育てているトマトが既に危機に直面しています。茎が茶色くなり葉も垂れてきています。10年くらい前までは時々目にしていましたが、私が担当になってからは初めての事。当時は風通しが悪いためだと思われていました。トマトや胡瓜は竹を立てて育てるため、台風などの風が直接当たる場所は良くないとの事で、我が家では作る場所を限定していました。そして、風通しが悪いが台風にやられるよりは…と半分あきらめていました。そこで私が思い切って、今までトマトを作った事の無い場所へ引っ越し、調子が良かったので、ここ数年は私が世話をしてきました。それ以降はこの時期に枯れる事は無く、今年も一昨年とほぼ同じ場所に植えました。母も早々と昨年大成功した大玉品種を私とは別の場所に植えたのですが、そっちは元気に育っています。

今日、私はジャガイモを収穫しながら「あれっ」と思いました。それは今まで順調だったジャガイモが半分枯れてしまっていたためです。よくよく考えれば、トマトもジャガイモも同じ「ナス科」の野菜。しかも毎年ほぼ同じ場所に植えていました。では、なぜ今までトマトは問題が無かったのか?いや、思い返すと昨年の私のトマトが母の新品種に負けたのは品種のせいだけではなく、私の畑で連作障害(同じ科の野菜を毎年作る事で発生する生育障害)が起きていたからかもしれないと気付きました。どうりでトマトもジャガイモもうまく育たないわけですね(悲)。という事で今年の夏も母のトマトのお世話になり、肩身の狭い思いをして過ごす事になりそうです(トホホ)。そして、この前紹介した喧嘩に負けた情けない雄鶏の事を思い出しました。

その事に気付いて、改めて私のトマト畑を見てみると、昨年まで作っていた在来種のミニトマトは比較的元気。しかし、母と同じ大玉品種がその影響が顕著に出てしまっています。在来種はやはり強い事が実証され、昨年まで私はその在来種に助けてもらっていたんだと気付かされました。私が今年在来種を裏切って見捨てた事で、逆にしっぺ返しを受けたような形になりました。今年は早々に竹まで立てて張り切っていたのでかなりショックでした。そして、この事を母に話したら「しょうがないよ。他の野菜をしっかり世話して取り戻すしかないね。」と言われました。

その時私は、半年前に見た「奇跡のリンゴ」という映画を思い出しました。その映画は、初めてリンゴの有機栽培に成功した「木村秋則さん」の実話をモチーフにしています。11年もの歳月をかけ、大変な借金をして、しかも周りの農家から変人扱いされ、それでも家族に支えられ最後には奇跡が起きます。しかも有機栽培に切り替えるきっかけが「妻の農薬アレルギー」のためというところもグッときます。そしていきなり全ての土地を有機に切りかえてしまうところなど、41年前にこの会を立ち上げた時とも似ています。そういう事を考えると、先輩達も大変だっただろうし、それからコツコツと積み重ねてきた知識や技術があるからこそ、今があるんだと思いました。

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また、もちろんその木村さんの功績があったからこそ、現在も有機栽培のリンゴを食べたり、ジュースを飲むことが出来るんですね。そして数週間前に食べる会の方から、たまたま有機栽培のリンゴジュースをいただきました。ですから今回はそういう想いをかみしめながらいただこうと思います。そしてこんな小さな失敗でいつまでも肩を落としているのではなく、今回の失敗から学んだ事を次の野菜作りに生かそうという気持ちになれそうな気がしてきました。そう考えると、私のようにリンゴ農家ではなくても、間接的に木村さんに励まされている人はたくさんいるのではないでしょうか。

そして今回の事で、バクテリアだけでなく、土の中で起こっている目に見えない事象にも常に気を配っていかなければならないと、有機農業の奥深さを感じた一日となりました。野菜たちが私たちに伝えようとしている言葉を聞き逃さないようにしなければいけませんね。

また、もしも機会がありましたら「奇跡のリンゴ」の映画がDVDになっていますので、ご覧になっていただきたいと思います。貧乏を強いられている子供たちのセリフにも心打たれますよ!

生産者番号 56番 八代弘樹


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手作りの飲水器 ~ 男と女の思考回路の違い ~

予想通り、最近の蒸し暑さで卵の量も減ってきました。しかし相変わらず元気のいいのはヒヨコ達。私が鶏舎に入ると、飛び掛かってきます。そして鳩よりもちょっと小さいくらいにまでに成長し、もう少しすると「ピヨピヨ」から「コッツコッツ」という鳴き声に変わります。人間でいう「声変わり」でしょうか。

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飲水器(インスイキ)もずっと小さな時のもの(写真①)を使っていましたが、そろそろ卒業の時期。大人用の水飲器といっても普通は単なる桶なのですが、実はこの時期、ヒヨコ達の体には個人差があります。人だって同じで体格差はありますが、特に子供の頃はそれがやけに目立つもの。我が家にも成長が遅いヒヨコが数匹いるのですが、死んでしまうのではないかと毎日ヒヤヒヤしています。そういう時にいきなり深い桶を使用したらどうなるでしょうか。体力の無い小さなヒヨコはすぐに溺れてしまいます。水を入れた桶の底はノロのようなものが付いて滑りやすく、体格の大きなヒヨコであっても足を滑らせてなかなか出られなくなる場合があります。そしてそのうちに足から体温を奪われて身動きができなくなってしまいます。

1年前の事ですが、鶏小屋に行ってみると桶の中でびしょ濡れになって立っているヒヨコを発見。すぐに取り出しましたがブルブルと震えています。乾いたタオルで包み、水気をとってあげましたがまだ震えは止まりません。しかたなくドライヤーで温めてあげると震えも少し収まりゆっくりと目を閉じました。もうダメかもしれないと思いつつも、仲間にいじめられないように、高い場所にタオルに包んだままそっと寝かせてあげました。そして数時間後に恐る恐る来てみると残っているのはタオルだけ。ホッと胸をなでおろしました。

話を戻しますが、昨年と同じような事が起こらないように、今年は以前に父が作ってくれたものを使おうと思って探していました。それはどういうものかというと、市販のプラスチックの四角い桶の内側に木の枠を浮かべたもの。いわば浮き輪のようなものですね。木は滑りにくいのでヒヨコが溺れる事はまずありません。製作にはちょっと手はかかりますが、ちょっと凝り性の父が考えそうな事。

しかし、いつの間にか鶏舎の中に変な桶が…。母が置いたものでした。それは農家なども時々軽トラの荷台等に設置したりするRV(レージャービークル)用ボックスのフタを裏返しにしたものでした。フタの強度アップのため裏に梁(はり)が入っていて、確かにヒヨコたちも滑らないかもしれません。これまた、女性ならではの生活の知恵とでもいいましょうか。手間をかけずにその場をしのぐ母ならではのアイディア!この方が浅いのでより安全かもしれないので、しばらく母のアイディアを採用する事にし、もう少し成長したら父のものに交換しようかなと思いました。ちなみに写真②の右が父の作品で左が母の作品(作品ではありませんが)です。男性と女性ってやはり頭の中の作りが違うのかもしれませんね(笑)。

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普段、鶏の仕草を見ていると、本当に人間と似ているなって感じます。例えば卵を産む場所ですが、1つの鶏舎にだいたい8か所くらい作ってあります。それも同じような作りにしてあります。しかし鶏が卵を産むのはそのうちの3か所くらいです。同じような場所に産むので、卵が多い時期はぶつかり合って割れてしまいます。そうすると中身が他の卵に着くので皆がそれを突っついて他の卵も割ってしまいます。そのままどんどん割られてベトベトになり最悪。では卵が減ってくれば問題が無いのかというと、そういう時期は鶏も弱っていて、卵の殻が薄いのです。結果、卵が山になる事は無くても同じ結果にトホホ。人だって同じで、宝くじにしても「どこで買っても同じじゃないの?」って思っても購入する店舗や窓口の番号にこだわったりしますし、食事する時も時間があれば空いている店よりもある程度込んでいる店を選びますよね。きっと鶏達にもこだわりがあるのでしょう。鶏の行動については、わかっているようでわからない事もまだまだありそうです。引き続き今後もレポートしていきたいと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


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日本庭園   ~ 動植物の幸せと本当の自然とは? ~

今まで我が家に来た事が無い方のために、今回は特別に我が家の自慢の枯山水の庭をご紹介います。京都の有名なお寺の庭にも勝るとも劣らないと思いますがいかがですか。

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あれ…またまた何かおかしいですか?我が家に行った事はあるけど、こんな庭では無かったって(冷汗)?実は、稲の種もみと石ころです。もう一ヶ月以上前になりますが、稲の種まきを行いました。我が家ではコンベアー式の機械を使って種をまくのですが、その前に種を水に一週間程度浸けて発芽させます。最近「発芽玄米」とかってコマーシャルで宣伝していますが、芽の出方はそんな感じかもしれません。ただし種もみは皮を被っていますけどね。そして、濡れたまま機械にセットすると均等にばらまかれないので、紙の上で広げてある程度乾燥させます。より乾きやすくするために、指でスジを付けていたのですが、その時にふと、以前に見た日本庭園を思い出したのでちょっと雰囲気分を出してみました。

きちんと管理された庭園はすばらしいし、特に季節毎に全く違う顔を見せる自然は日本ならではだと思います。また最近では「盆栽」ブームが起きているそうで、外国人が日本人の作り出す小さな自然の良さに感激したとの事。そして都会の老舗の百貨店等でも、店内を植物園のような雰囲気にして集客をねらっている話もあります。日本だけではなく、海外にも変わった植物が色々とあり、そういう植物の輸出入も増えていると聞いています。

本当の自然とは何でしょうか。動物たちにとっては人間が手を加えていないものが望ましいのかもしれません。例えばイノシシのような動物にとっては、野山のようなところが天国なのかもしれませんし、動物園等の動物たちも、もともといた大地が一番なのかもしれません。しかしそこはまさしく弱肉強食の厳しい世界。しかも現在の異常気象も重なり、その結果、絶滅してしまう生き物も多数いると思います。人間たちはそれでも地球上により多くの生命がバランス良く存在する事が望ましいと様々な活動をし、手つかずの貴重な土地やその場所に住む動物を保護したり、自然との触れ合いを目的に多くの自然公園を維持したりしています。

現在私たちが作っている野菜の種類を40年前と比べてもわかる通り、特に夏野菜の種類は地球温暖化によって変わってきました。人間達、そしてその他の生物たちも順応性を兼ね備えていて、なんとか生き延びてきました。私たちが飼っている鶏たちも、30年くらい前は山に高いネットを張って、本当の意味での放し飼いを行っていました。しかし、外敵にやられたり、卵もあちこちに産んであったり、貴重な鶏糞は雨が降るたびに流れてしまうし、色々と苦労があり結局理想の考えは残しつつ、現在の形になったのだろうと思います。そういう大変な経験をして今の三芳があると思うと、本当に先輩達には頭が下がります。私たちも鶏さんを見て感じますが、多分動物園や水族館の飼育員の皆さんも私たちと同様に「本当は広々とした場所がいいんだろうな~。ごめんね。」と心の片隅で思いながら動物達に接し、そして今までに多くの命の誕生を目にし、そして見送ってきたのだろうと思います。

少し前の筍のシーズンの話になりますが、配送の時に余った筍をサービスで持っていった時の事。あるポストで「最近は筍が少ないわね。やっぱりイノシシの影響なの?」と、ちょっとさみしそうに言われたので、持っていった筍を分けてあげました。その時その方からお礼を言われ、私があげた筍を、まるでお孫さんを抱いてあやすかのように大切に大切に抱っこしている姿を目にしました。私は「持ってきて良かった!」そして「その筍は幸せだな」って思いました。食べる会の方から色々話を聞くと、私たちからの野菜や果物を本当に大切に召し上がっているんだなって感じます、ネギの根っこだってかき揚げにして食べているなんて聞くと驚きます。生産者として本当に嬉しくなります。私たちの作っている野菜や果物、鶏さんたち、そしてもちろん私たち生産者は本当に幸せで

す。生産者たちの多くは口下手です。アルコールが入れば別ですが(笑)。もちろん配送先等では、なかなか口にはうまく出せませんが、本当に感謝しながら毎週トラックに乗り込んで大切な野菜を皆さんの元へ届けているのです。

生産者番号 56番 八代弘樹



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咲き続ける花たち! ~ 出荷後の野菜の花たちが小さな命を支える ~

冬の間じっとしていた昆虫たちも、春の暖かさに動き始め、昆虫たちは花から花へ移動しながら、花粉や蜜を集めている。田舎に住んでいると、どの季節も何らかの花は目にする。ほんとにこの世の中はうまく出来ているな~と感じる。しかし虫たちの数が増え、その割に花が少ない時期はバーゲンセールのような状態になる。

 冬野菜も出荷を終えてそのままにしておくと花が咲いてくる。年が明けて最初に咲くのはナ花でしょうか。そして小松菜、カブも花をつける。そして大根。大根の花は白にちょっとピンクが入っていてチャーミング。その次はブロッコリー、チンゲン菜、春菊。春菊は「菊」という漢字が使われているだけあって、しっかりとした花を咲かせる。先日、縁農に来た会員の方が春菊の花を見つけて、お土産に持っていかれました。その頃には、山ではプラム、そして(甘)夏みかんも花をつけ、ふもとまで甘い香りがただよってくる。どこかのお店でみかんの花の蜜だけを集めた高級ハチミツを見かけた事があるが、三芳の夏みかんを使ったハチミツが採れたらさぞやおいしい事だろう。以前に共同購入の視察に同行させていただき、ハチミツの採取を見たのを思い出しました。無農薬の野菜や果物の花の蜜は、ミツバチの世界では高級品なのかもしれませんね(笑)。その後はエンドウ豆、蚕豆などがたくさんの花をつけるので、しばらくは昆虫たちも安泰である。

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 しかし、冬野菜もいつまでもそのままにしておく事はできません。それは夏野菜を植える場所を作らなくてはならないからです。冬野菜を片付けて、鶏小屋に入れてエサにしたり、トラクターで耕していくと、だんだんと昆虫たちの居場所(仕事場)が無くなっていく。私が機械でナ花を耕した時はミツバチが怒ってブンブン私に向かってきているように感じました。我が家では現在、チンゲン菜がわずかに残っているのですが、最後には「蝶」「ミツバチ」「ハナアブ」が入り乱れての争奪戦。少しずつ鶏小屋に入れていますが、本当に人間様の都合でもうしわけない…という気持ちになります。

 しかし今日、新しい野菜の花を見つけた。それは南瓜!雄花なので実になる事は無いが、昆虫たちにとっては、食いつなぐための救世主になってくれるはずである。もうしばらくすると、胡瓜やトマトなど夏野菜の花も揃って咲いてくる予定。

そして最近、注目を集めている植物がある。それは「桑の木」!桑の実がたくさん実っていて、小鳥、カラス、蟻、そして両親と私の3人も自然の恵みを分けてもらっている。そういえば私が子供の頃も、手や口の周りを真っ赤にして食べた記憶がある。今ではスーパーには色々なフルーツが並んでいますので「今さら桑の実?」と思う方もいると思いますが、これがまた食べてみるとなかなか美味!熟し具合によって酸味も異なるし、こちらの様子がわかっているわけではないだろうが、ちゃんと毎日食べたい分くらいずつ熟れるのがうれしい。なんだかこれだけでも、植物も含め様々な生き物とお互いもちつもたれつの関係を築いているように感じる。なんて単純な私(笑)。

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先日「Newton」という雑誌を買いました。そこには以前のメールマガジンで書いた事のある「バクテリア」について事細かく載っていました。な、なんと私たち人間の体の中には数百兆、重さにして数kgのバクテリアが住んでいるらしい(驚)。そして私たちの体の様々なバランスを取るためや、外敵から守るために働いてくれているとの事。本当にありがたいですね。今までは農地のバクテリアばかり気にしていましたが、体内のバクテリアこそ大切にしなければならないと感じました。また、医学界では抗生物質の効かない病原菌も出てきたらしく、今後の医療も変わってくるかもしれません。やはり体を守るためには、良いものをたくさん食べて体の免疫力を高めていくしかないようです。やっぱり三芳の野菜が一番という事でしょうか。という事で、お後がよろしいようで…(苦笑)。

生産者番号 56番 八代弘樹


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贈答用卵を頼まれたよ!

秋から春先までの間、三芳では鶏たちが元気に卵を産み続けてくれている。鶏たちは暑さが苦手なため、涼しくなってくると急に元気になり食欲旺盛になる。そしてまた、そのタイミングで鶏たちの好物である葉物野菜が出始める。その結果、産卵の量が倍近くなる。「なんでこんなに違うんだろう?空調機などを利用して、夏場も鶏舎を冷やしてあげたら、卵の量も減らないかも…」などと考える時もある。一般の養鶏農家の事はあまり詳しく知らないが、出荷量を安定させるために徹底管理されているのだろうと思う。しかし温度は快適だとしても、日光を浴びる事もなく、夜も明かりを点けられて卵を産まされたら…う~ん。やっぱりかわいそうですね。

夏も会員の皆さんが満足する量の卵を確保するためには、鶏の量をかなり増やす必要があります。そうなると鶏糞もたくさん取れるので農家としてメリットもありますが、もちろんエサも多く必要ですし、冬から春は卵が異常に余ってしまいます。また秋にお肉にした時にもたくさん余ってしまいます。何より、多い羽数を管理するのは大変です。ヒヨコの羽数を増やしても、鶏舎が狭ければ、鶏が体調を壊して数がどんどん減ってしまう場合もあります。各農家が自分の畑の面積や鶏舎の条件(広さ、湿気など)、また自分の体と相談して羽数を決めています。三芳全体の羽数は少しずつ減る傾向にあるようですが、今後も極端に増減しないよう注意していきたいと考えています。

さて、卵の話に戻りますが、卵が余っている期間は三芳に卵の特注がきます。その中には贈答用卵の依頼も…。すると、なぜだか半分以上の割合で私が頼まれます。それはやっぱり「贈答用」となると、作るのにもちょっと気を使うからなのかなって思います。逆に考えると、私の事を信用してくれているのかもしれませんね。ここはへそを曲げずに、素直に喜びたいと思います。「贈答用」は名前の通り、食べる会の方がお世話になった方への贈り物として使う事がほとんど。ましてや失礼があっては、依頼主の顔に泥をぬる事になってしまいます。贈答用に関しては受取人が会員外の方ですので、やはり第一印象も大切!我が家に依頼がきた場合は、やはり外観がある程度きれいな卵をそろえます。また今回は、写真を撮るという事もあり、品評会にでも出そうかというレベルの品を揃えてみました。運よく今回この卵を受け取った方は、光り輝く卵を見て、食べる会に入会したいと思うはずです…なんちゃって。

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しかし、まさか食べる会の方で「贈答用卵の話があったら、私たち会員にはB級品を押し付けているの」なんて言う方はいらっしゃいませんよね。食べる会の方はちゃんと三芳の事を理解し、外見だけでは判断しませんから(笑)。という訳で、この時期は我が家の贈答用の空き箱はどんどん減っていきます。また卵の賞味期限や保存方法、そしてこだわりの部分に関する説明書を入れる事にしましたので、今後は安心してご依頼ください。

しかしながら、先日の事務だよりにも書いた通り、最近のこの蒸し暑さで鶏たちも疲れてきたため、急に卵の量が減ってきました。そうなると、殻も薄くなり、黄身の色も白っぽくなってきます。よく会員の方から「黄身の色が白いので、古いんじゃないの?」というご質問をいただきますが、鶏たちの体調や、エサの関係で黄身の色が変わりますのでご理解いただきたいと思います。また、多分このメールマガジンを受け取った頃は、特注を受けられない状況になっているかもしれませんのでご注意ください。

少し前に鶏小屋でのバトルの様子を紹介しましたが、またオス同士が対決したらしく、先日負けたオスがバケツを頭からかぶって、うずくまっていました。バケツをかぶったオスは初めて見ました。証拠写真を撮れば良かったのですが、かわいそうでしたし、バケツを取ったら血だらけだったら…とか考えてしまい、そこまで気が回りませんでした。鶏相手にビビッているようでは、報道カメラマンにはなれませんね(冷汗)。オス鶏は集中治療室へ移し現在療養中。運よく血だらけではなかったので、多分助かると思います。

生産者番号 56番 八代弘樹



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2015年7月20日 (月)

出荷場の様子

総会で見ていただいた、生産者が編集したビデオの前半をホームページにアップしました。

生産者が出荷場で仕事をしている様子が詳しく映っています。

ご覧くださいねhappy01 → 安全な食べ物をつくって食べる会  (後半は、また次回に)

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