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2015年11月

2015年11月 7日 (土)

「知られざる鶏の生態」  ~ 頑張れピーちゃん ~

また皆さんに「誇大表現じゃないの」と言われそうですが、前回のメールマガジンで予告してしまいましたので、なんとか題目に負けない内容にしたいと思います。

私はよく人間社会と他の生物の社会を比較したりしますが、鶏については比べ易い事もあり、つい色々と比較していまいます。鶏が元気がないとこっちも元気が出なくなります。ですから鶏舎を見回った時に死んでいる鶏を発見したり、元気のない鶏を見かけると本当に気になります。我が家の若鶏たちだけが卵をなかなか産まないのも、何か原因があって体調が悪いのかな~などと考えてしまいます。蜂に刺されながらフカフカのベッドを作ったり、エサが単調にならないよう気遣ったり…。でももう他の家では3週間以上前から産みだしたとの話もあり「もしかしたら産んでるのに、割って食べてしまっているのかな」などとも考えながら、産卵場所を毎日チェックしては肩を落とす毎日です。

もちろん若鶏たちも「ピヨピヨ」から「コッコッ」に声変わりはしているのですが、中には成長が遅い鶏もいます。勝手に「ピーちゃん」と名づけました。写真を見ればわかると思いますが、親と子に見えるほど。他にも若干小柄な鶏が何羽かいますが、ピーちゃんはまだヒヨコのようです。背が小さいのでみんなの足元でもみくちゃにされながらも一生懸命に頑張っています。いつも鶏舎に入る時に「まだ生きているかな~」って恐る恐る中を覗きます。隣の鶏舎ではここ2、3日、血の出た鶏のお尻を突っつく行為があり2羽が亡くなりました。弱いところを他の鶏に見つけられると集中攻撃に合って1時間ももちません。そう考えると多分ピーちゃんは皆から相手にもされていないのかもしれません(それはそれでかわいそう…)。弱って死んでしまうのは時間の問題かもしれませんが毎日見守っていきたいと思います。そして今までこんなに長生きした小さな鶏は初めてなので、なるべく忘れないでいてあげようと思います。

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話は変わりますが、鶏にも色々な性格があります。エサを持っていくと私に飛び掛かってくる鶏。また逆にあまり興味を示さない鶏もいます。しかし鶏たちは鼻が良く、釜で煮た野菜等を持っていった時には、エサが見えていないのにザワザワします。また母が時々スーパーで大きな魚を丸ごと買ってくるので、切り落とした頭や内臓も鶏のエサにします。その時はまるで気が狂ったようにエサに群がります。鶏の鼻なんて口ばしの元に小さい穴が二つ開いているだけなのにすごいですね。また50㎝くらい前に落ちたものがエサかどうかを瞬時に判断します。人が鶏舎に入ると何かエサをくれると思って鶏たちがくっついてきます。靴についた泥とかも盛んに突っついて食べます。以前に私が卵を集めながら、産卵場にあった丸くかたまった鶏のフンが地面に落ちた時があったのですが、その時鶏たちは一瞬近づく動作をしますがすぐにやめました。そのあと、靴についた泥をフンのような形にして落としたら鶏達が集まってきてすぐにパクリと食べてビックリしました。目と鼻で判断しているのでしょうね。またいつも卵を温めている鶏がいます。人が近づくと、しかたなく温めるのをあきらめて腰を浮かせてくれるのですが、その状態で体をゆすっても頭の位置が変わらないのを少し前に発見。長い首を匠に操って頭の位置は動きません。多分、目で一点を見つめていると自然と頭が固定されるのだと思います。生き抜く上で必要な事でエサを逃さず食べる時などもその機能が活かされているのだと思います。私達の鶏は比較的野生に近い環境で生活しています。

ところで、若鶏が卵を産まない事は母も気にしています。先日その事を母に相談したところ「うちの鶏は奥手なんじゃじゃないの」とサラッと言われました。鶏の世界にも恋愛があるのかもしれませんが、人と違って愛し合わなくたって卵は産むので、その時はちょっと違うのでは…と思いました。しかし母らしいユーモアのあるコメントに思わず笑ってしまいました。でも確かにメンタル面の影響もあると思います。福山雅治さんのようなイケメン鶏がいた方が雌鶏たちの女性ホルモンの分泌も良くなり女性度もアップするでしょうね。その時は否定しましたが、母の言う事も一理あるかもしれないと後になって思いました。

また以前にメールマガジンに載せた集中治療室のような隔離部屋ですが、そこに入っていた雄鶏が2ヶ月くらい前にお亡くなりになった後、私がエサをやりに入っていくと、そこにいる雌鶏が私にモーション(求愛行動)をかけてきます。相手は鶏ですが「俺は人間ですけど…(冷汗)」と、ちょっと恥ずかしくなります。私の事を雄として見てくれていると思いたいとこですが、以前にも同じような事があり、その時に母に話したら「私が鶏舎に入った時も同じよ」と一刀両断されたのを思い出しました(苦笑)。そういう時はしかたないので首を少しマッサージしてあげます。そうすると少しは満足したのか、羽をバタバタさせエサを食べ始めます。またバケツで遊んでいるうちに頭からすっぽりかぶってしまったり、狭い場所に入り挟まってしまったりと鶏の行動は予測不能です。

鶏は高いところで寝る癖をつけなければなりません。それは地面にはワラやもみがら等の有機物は敷いてあるものの、そこで固まって寝ると温度も上がり、菌も繁殖し鶏が病気になりやすくなるからです。また棒につかまってないとお腹を地面に押し付けて寝るのでお腹の骨が変形し良くないそうです。我が家も高い棒まで登りやすくするために平らな板を設置しました。そのおかげで高い場所で寝る鶏が少しづつ増えてきた気がします。後は初産の卵を待つばかり。もしも産んだらもちろん真っ先に私が食べますよ。だって若返ると言われていますから…なんちゃって。

生産者番号 56番 八代弘樹

 


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夜の畑  ~ 夜行性の生き物達 ~

夏が終わりセミの鳴き声から急に秋の虫の奏でが聞こえてくるようになりました。気候的には楽になりましたが、この時期は急に夏の疲れが出る頃です。皆さんは大丈夫ですか。

さて最近は夜の動物園や水族館など、通常見られない動物達の生態を見るイベントが人気なようです。しかしよく考えると夜行性の動物達は多く、また「昼」と「夜」の行動は全く異なる場合が多いので自然と興味がわいてきます。野菜だって昼間は二酸化炭素を使って光合成を行ない、それによって作られた養分で夜に成長します。私もこの会に入ってもう15年。朝早いのが苦手な私は比較的夜は遅くまで仕事をしています。それこそ最近は少なくなりましたが、昔は頭にヘッドライトを付けて畑で働いていた事もありました。最近もたまにヘッドライトを付けて畑を見回ったりする時がありますが、この時期よく目を凝らすと、地面のあちこちで小さく光る2つの点があります。宝石のサファイヤのような紺色の輝き。しかし近寄ってみると無数の小さなクモの目でした。幅1センチ前後のほんの小さな体ですが、その体で毎晩狩りに出かけているのかもしれません。クモの巣に引っかかると不愉快ではあるが、クモは害虫たちを捕まえてくれる優秀なハンターである。私たちが寝ている間にも一生懸命働いてくれています。

確かに夜に一人で働いていると気味が悪い時もあるし、特に女性だと怖いだろう。しかし慣れると気持ちがいい。昼間は暑くても夜は涼しくなるし、満天の星のもと月明かりに照らされ静寂に包まれたなかでの作業。以前はヘッドライトを点けるとたくさんの虫が寄ってきて大変だったが、最近はLEDになり、昔ほど虫も寄ってこなくなった。また手元だけ照らされるので集中できる。突然頭の上を夜行性の鳥が飛んでいって驚いた事もあるが、蛍が目の前に現れ癒された事もあった。

よく考えれば我が家の猫も昼間は倉庫の中で寝ていて、夜になるとあたりを駆け回っているようだし、イノシシだってネズミだって、また害虫だって夜の方が活発である。まあ人間と相性の悪い生き物は人間と同じ時間帯に活動していてはやっつけられてしまいますので、自然と夜行性の生き物が多く生き残ってきたのかもしれませんね。人間は昼間に働いて夜は寝るものと思っていますがそういう生き物は実は少ないのかもしれません。

とはいえ、自称若者の私にも夏の疲れがきたようで、夏場よりしっかり寝ているつもりですがなかなか疲れが取れず、また突然眠気が襲ってくる時もあります。ある朝、眠い目をこすりながら作業場の椅子に座り、大きく背伸びをしてテーブルの上に目をやると、何か変なものが置いてある。確実に進行している老眼に加え、朝でまだ目がしょぼしょぼしていたのでそれが何かわからず、更に顔を近づけてみた…。そしたら、な…なんとそれは何かの内臓(肝臓??)であった。私はすぐに犯人がわかった。それは我が家の猫ちゃんであり、多分ネズミの内臓であろう。我が家の猫にあてつけのように仕事の成果を見せつけられてしまった。

我が家もようやく稲刈りが始まり、穀入れにも米(もみ付き)を運び込んだ。その高くそびえる米袋をご覧ください。これだけ高く積むのにはコツが必要なんですよ…エッヘン。しかしこれで今年もネズミとの戦闘開始です。昨年私は完璧な穀入れを作り私の勝利だと確信していたが、5年近く前に張った金網にネズミが穴をあけ、まさかの逆転負け…トホホ。今年はこのような事が無いようビニールでコーティングされた新たな金網を張った。そして金網に電気を流しネズミを撃退する仕組みを考えた。金網のそばにある鉄パイプにも電気を通し、そのパイプに乗って金網に近づくと感電する仕組みである。電源はイノシシ用電柵の電源を使用。猫はパイプのある狭い場所には行けないので誤って感電する事は無い。こういう事を考える時は子供の時のようにワクワクする。猫と張り合ってもしかたないが、猫と共にネズミをやっつける事を心に誓った。

また前回のメールマガジンで書いた「水が抜けない田んぼ」ですが、稲刈り機(バインダー)を走らせたところ、案の定ぬかるみにはまり身動きができなくなってしまい、翌日にトラクターでなんとか泥だらけの稲刈り機を引っ張り出しました。沖縄県民の気質「なんくるないさー(何とかなるよ)」を見習って目の前の苦難もなんのその…といきたいところです。我が家は会にはコンバイン米で申請していますが、その田んぼのお米は天日干し。ですから我が家の「コンバイン米」という名の「はざかけ米」を受け取った会員の方は500円お得です。密かに小さな目印でも付けておきましょうか…(笑)。

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最近、私はよくため息が出るんですが、その理由は二つ。一つは集団的自衛権の法案が国会を通過してしまった事。そしてもう一つは春に入れた若い鶏たちがなかなか卵を産んでくれない事。メールマガジンによると昨年は9月19日にはもう産んでいるようです。集団的自衛権について書くとペンははしりそうですが更に気分が落ち込みそうなので、鶏さんに早く卵を産んで欲しいとの願いを込めて、次回は「知られざる鶏の生態(ちょっと誇大表現??)」について書く予定です。

生産者番号 56番 八代弘樹


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田園の風景  ~稲刈りの様子から ~

「お米いつ出せるかな~」これが今年の三芳メンバーの口癖。7月下旬からの日照りで田んぼは水不足になり、地表にヒビが入らないように水の確保に奔走する毎日だった。それはヒビが入ると田んぼの水がどんどん減ってしまい、たとえポンプで水を入れても間に合わなくなるため。すると今度は8月下旬からの長雨…。水を抜かなければならないが、田んぼの表面のヒビが不十分な事が逆にあだとなり今度は水が抜けず、おまけに台風による強風で稲が倒れ田んぼにフタをしたような状態になり、よけいに中の湿気が逃げなくなる。しかし地主に田んぼの管理をまかされている大規模農家は管理面積が広いため、無理を承知でコンバイン(一度に刈り取りと脱穀をする大型機械)で刈り出したが、途中でもぐりかけてしまいやむなく撤収。このままでは稲が過熟になったり、芽が出てしまって質が落ちる可能性さえある。ちなみに我が家の稲刈りもやっと始まったが、1枚だけ水が抜けない田んぼがあるので頭がいたいところである。

コンバインはサイズも色々だが、大きいものは重量1tを軽く超える。もしも機械をもぐらせるような事があれば、引っ張り出すのも大仕事。そしてキャタピラの破損をはじめ色々な故障の原因となる。私達のような個人農家からすると、その部品の値段も目が飛び出るほど高く、もちろん小作料に上乗せして地主さんに請求する事などできないし、全て自分のふところからの出費となる。しかも修理している間に仕事はどんどん遅れてしまう。そう考えるとお願いしている地主さんの方が気が楽かもしれませんし、大規模農家も決して楽ではないようです。

そんな中、すでに刈取りが終わり二番(刈り取った株からまた芽がのびてくる事)の穂が出ている田んぼがある。それは人ではなく牛などの家畜のための米の収穫。とはいえ実際に牛に食べさせたいのはお米ではなくてワラだとの事。完熟したお米は牛が消化できないらしい。今年から青刈り(完熟前に刈ってしまう事)して家畜用の米を作ると国から多くの補助金が出て普通に米を作るより儲かるらしい。また田んぼをしっかり管理する必要もないので1割くらいの田んぼが切替わった。しかしそれには条件がある。一つは売り先との契約と販売実績を証明するものが必要。そしてそれ専用の新たな大型機械が必要になる。実際に見せてもらったが多分1千万円近いのではなかろうか。乳酸菌の容器が積んであったので、それで湿らせてロールの中で米粒を発酵させるのだろう。そして今年はそのために普通の米の流通量が減り昨年より米の値段が若干上がったとの事。今年のような長雨で心配しているのなら、青刈りしてしまった方が良いかもしれませんね。農家は生き残るのに必死。国の政策一つで農村の景色が一変するかもしれません。

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そういえば先日、トラクターで畑を耕していたら大きな鷹がやってきました。その鷹はトラクターを運転する私のすぐそばまで来て、畑にいるコオロギなどの昆虫を食べていました。昨年までのように稲刈りが順調に進んでいれば、田んぼに行ってヘビやネズミなどのもっと大きな獲物を狙うのでしょうが、今年のような不順な天候ではお腹が満たされないようで、慣れない手つき(手はありませんが…)で小さな虫をついばんでいました。しかし獲物が小さく、またすばしっこいので苦労している様子で、いつもは王者の貫録さえ感じさせる鷹もちょっと情けなく、またかわいくも見えました。この天候に悩まされているのは人間だけではないようです。そしてまたある朝に仲間からスクープの一報が…!それはイノシシが一回に7頭も捕獲できたとの事。カメラを持って写真を撮りにいきましたが、人間に例えると小学生くらいの年齢でしょうか。仲良く檻の奥の方に整列してこちらを見ています。小雨だったのでフラッシュを使ったところ光に驚いて大騒ぎ。「驚かせてごめんね~」とあわててその場を後にしました。農業従事者からしたら一番迷惑を受けている天敵そのものではありますが、あと数時間で命を絶たれるであろう14個のつぶらな瞳に見つめられ、なんだか複雑な思いでした。親のイノシシもさぞやさみしいだろうし、ましてやイノシシたちを殺さなくてはならない人の気持ちも穏やかではないはず。今年も陸上競技指導のため小学校に行きます。またそこでけがれの無い子供達に見つめられるのかな…(冷汗)。もうすぐ鶏の解体作業も始まりますが、その作業は全員が出来るわけではなく人により向き不向きがあります。全ての産業が同じかもしれませんが、それぞれが色々な仕事を担当して成り立っています。今回のイノシシの処分のように皆が避けたいような嫌な仕事もあります。しかし誰かが請け負ってくれています。そういう人がいる事、また色々なものを犠牲にしている事を忘れてはならないと思います。農業をやっていると、生きていくという事はそういう事だという事を強く感じます。そのなかには知らなくてもいい事もあるかもしれませんが、農業や食べ物などについてはこれからも出来るだけ目をそらさずにいたいと思います。

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夏野菜の片づけと秋冬野菜の準備

 道路の端に立って我が家の畑を見下ろしながら「夏も終わりか~」と過ぎ去った夏を振り返ってみる。生意気にちょっと上から目線だが、農家として今年の夏の天候に点数をつけてみる。梅雨が長く、その後の日照りもひどかったが、多数発生した台風も運よく千葉を避けてくれた。長雨と日照不足の影響でトマトは壊滅的であったが、他の野菜はまあまあであったと思う。我が家では夏野菜の主力がトマトであったので打撃が大きかったが、トマトが主力でないメンバーは逆に良かったかもしれない。昨年より売り上げが減った人も多いと思うが、実際には年齢による疲れの影響も大きいと思う。以前は夫婦二人でどうやってこれだけの野菜を管理できるんだろうと、山のような出荷物を持ってくる先輩を見て感心していたが、最近は出荷量も減ってきたように感じる。しかし出荷場に行くと、我が家の野菜の4倍くらいの種類がそろっている。やはりそういうところはグループの強みである。またグループの中で若いと言われる私も、暑い日の昼寝時間は確実に伸びている。我が家でも少しずつ畑を活かせなくなってきていると思う。

これから稲刈り本番。しかし思いもよらぬ秋雨前線による長雨で稲刈りも足踏みが続いている。しかも畑も水浸しで野菜を植えるなんてできない。そういう時にいつも迷うのが、夏野菜をいつまで引っ張るかという事。引っ張るというのは、もう終わりに近づいてきた野菜の世話をいつまで続けるかという事。本当はサッと秋野菜に切り替えられれば会員の方も喜ぶだろうがそう簡単ではない。皆が同じ行動をとったとしたら急に出荷物はゼロになってしまう。色々なイベント、例えばバーベキュー等の食事会もそうだが、準備の時は色々な思いをめぐらせながら行うので楽しいが、片付けの作業は面倒である。農作業も同様で、このような手のかかる片付け作業はなかなか進まない。家族も、皆が見て見ない振りをしている(笑)。

まず夏野菜の中から今後期待できなそうなものを見定めて片付けるのだが、それと同時に片付けた後に何を植えるかもイメージしてその準備も進めておく。我が家の片づけ優先度①は胡瓜、②はトマト、③は南瓜であろうか。我が家では竿に自然に生えている竹を使っている。またビニール製のアミも使わず、ところどころに枝の出た竹を使い、胡瓜のツルはその枝につかまって上へ伸びていく。しかし自然の竹は数年で腐ってしまうので、足りなくなると川や山に切りにいかなくてはならないので手間がかかる。現在ではグループでも我が家くらいかもしれない。でも今まで両親はそれをずっと続けてきた。多分その理由をじっくり考えた事は無く、あたりまえのような感覚だったに違いない。自然の素材を使うとゴミを減らす事につながる。そして竹の腐った(特に土に刺した)部分はそのまま虫(バクテリアなど)のエサとなり土に戻る。いわば自然の原理に沿っている。そして私は何よりそういう畑は自然の景観とマッチしてとても美しいと思う。昔撮ったエンドウ豆の畑の写真を添付しますのでご覧ください。畑の中でしゃがんでエンドウ豆超しに青空を見ると絶景ですよ。皆さん想像してみてください。

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ところで先日、いいタイミングで早稲田大学のボランティアが4人来てくれました。皆が包丁を持ち、竹を縛った紐(自然素材の麻でできている)を切って、竹をどんどん片付けてくれた。あれよあれよという間に3時間くらいで作業終了。学生たちはちょっと物足りなかったかもしれないが、その後おやつを食べながら有機農業に関する話で盛り上がった。「自然との共存」「土とは何か」「農薬が虫や人間に及ぼす影響」など。教育者を目指す学生もいて真剣に聞いていた。私のアルバイトまみれだった大学生活と比較すると、今の学生さんは色々な事に積極的にチャレンジしてしっかりしていると感じました。また最近は女性の方が多く、将来の食卓をまかされるであろう事を考えたら期待がもてると、ちょっと嬉しくなりました。ともあれ、おかげ様で我が家の秋冬野菜への準備作業が一気に進み私の気持ちも秋晴れ!これから本腰を入れて種まきや苗の世話をしたいと思う。

いずれにしても、色々な人が田畑にきてくれるのは農家にとって嬉しい事。縁農委員会が企画する縁農の他にも、提携プロジェクトが企画する10月17日(土)18日(日)の三芳訪問のイベントもあります。そのイベントは普段なかなか都内での会議等に行けない生産者(もちろん婦人部も含む)に会えるだけでなく、地元の老舗旅館で自慢の料理も堪能できるようです。縁農もありませんので、体力に自信のない方でも大丈夫です。皆さんふるってご参加ください。

生産者番号 56番 八代弘樹



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ヘルシーピーマンはいかが  ~ キャッチコピーにはご注意を! ~

今年我が家のピーマン畑ではおかしな現象が起きている。それは「へそ曲がり」。それによって出荷できないピーマンが9割以上もある。「へそ曲がり」というのは形が左右対象でなく、あちこちへこんで形が悪いものの事。数年前までピーマンは8月中旬くらいになると、どんどん枯れてしまっていた。そのためかなりの本数を植えるのだが、今年はあまり枯れないので良かったな~と思っていた矢先に…ちょっとショック!でもちょっと愛嬌のある形で、ため息は出ますがなぜか怒る気にはなりませんね。「罪を憎んでピーマンを憎まず…」という感じでしょうか。また「変形したってピーマンでしょ」とはいえ、会の名を汚すわけにはいきませんので出荷できないものは家族と鶏の胃袋へ…。

ひと口でピーマンといっても品種は数十種類に及ぶ。最近は肉厚で形の良い品種を作る人が増えてきたが、我が家では昔からの肉薄な品種を作っている。しかしどうも天候などの条件の変化に弱いようだ。ここ何年も同じような品種を作っているが今年は特にB級品が多い。重さも肉厚のタイプの半分程度。もちろん種苗会社のパンフレットの写真を見ると、きれいな形のピーマンの写真が載っている。そして「とにかく、よく採れる」の言葉。この言葉には農家は弱いですね。たしかにたくさんぶらさがっています…へそまがり君が(冷汗)。もしも「良い形のピーマンが…」等の言葉があれば文句を言うのですが、確かに嘘は無いので今回は種苗会社に一本とられました。皆さんもキャッチコピーには気をつけてくださいね。「えっ…メールマガジンのキャッチコピーも、チョット誇大表現の時があるって」それは失礼しました。

ピーマン料理というと…う~ん。真っ先に浮かぶのは「肉詰め」だろうか。しかし我が家のB級品のピーマンだと肉が少ししか詰められない。ちょっと発想を変えてみると、我が家のピーマンは肉詰めに関してはヘルシーなピーマンといえる(ちょっと強引だが…笑)。ポッコリお腹のお父さんにはピッタリ!また肉薄なのでやわらかい。しかもチンジャオロースのような料理では細切りにするので問題ない。我が家のピーマンも少しはセールスポイントがありそうです。ちなみに私は1食で10個分くらい食べる時があり女房も半分あきれ顔になっています。しかしある日特注が来た。「小さくてやわらかいピーマンが欲しい」という注文。やはり人の好みは様々なようだ。嬉しかったが、そうはいっても山のような量を送りつける事もできないので、ちょっと多めなくらいにした。

ところで野菜の完熟とはいつでしょうか。ピーマンで言うと私たちが収穫する時…?我が家のようにB級品が多い場合でも、そういうピーマンを収穫せずにいると赤く変色します。もちろん野菜の収穫時期は人が勝手に決めたもので、野菜自身からすると完熟とは種が出来る時の事をいうのだと思う。きっと赤くなってやわらかくなった頃かもしれませんね。人間だって子供たちがもう少しで一人前になる頃になると、塾に通わせたり、高い学費を払ったり親は大変。ですからピーマンも赤くするために相当頑張っているのかもしれませんし、赤い方が栄養価は高いかもしれませんね。赤くなると半分以上のピーマンはやわらかくなります。しかし中にはしっかりしたものもあります。過去に遊び心でアクセントになればと1袋の中に赤いピーマンを1~2個入れた時がありましたが、クレームがきたりして現在では廃止になりました。ちゃんと緑のピーマンだけで量(重さ)は満たしており赤いピーマンはおまけでしたが、こちらの説明不足で失敗。グループで出荷していると、仲間と比較され自ずと野菜や出荷形態も標準化されてきます。自然と無難な品種になってきます。こういう自由度を生かせない事がグループでやる上での唯一のデメリットかもしれません。しかし今後も私たちは色々な野菜や品種にチャレンジしていくつもりです。有機栽培に適した種類や品種を探すため、失敗も覚悟して色々なものを作ってみようと思います。ただ会員の皆さんにしっかり説明していくつもりでいます。実際にトマトや南瓜なども形や色、またサイズの様々なものが届いていると思います。皆様の好みもあるとは思いますが、特に配送等で生産者に会える方などは、食べ比べた感想などもお伝えください。なかなか会えない方はメールでも結構です。そして「…はおいしくない」ではなく、たまには「…が特に美味しかったわ!」というような、生産者の心をくすぐるようなご意見もお待ちしております(笑)

生産者番号 56番 八代弘樹


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大豆のたくましさ  ~ 農家の妄想タイム ~

7月の梅雨の終わりに大豆と人参の種をまいた。それぞれきれいに芽が出そろったものの、その後の日照りで人参の苗はみるみるうちに減ってしまっているのにもかかわらず、大豆の方はたくましく育っている。また大豆をまく場所は肥料分が少ない場所が良いので、どちらかと言えば土もゴロゴロと大きなかたまりで雑草さえも比較的少ないような場所。逆に肥料分が多い畑に植えると、木は大きくなるが実がつきにくい。大豆は甘やかされると子孫を残そうとするスイッチが入らないらしい。しかし農家としてはそういう良くない畑を活かせる唯一の野菜といっても良く、言わば「お助け野菜!」。という事でかなりたくましい大豆であるが、唯一の欠点は動物被害に合いやすいという点。実際に他のメンバーは結構被害にあっているらしい。大豆の3大天敵といえば「イノシシ」「鳩」「うさぎ」。イノシシ被害は主に豆が実ってからであるが、鳩とうさぎは種まき直後が要注意。鳩は豆まき直後に食べにくる。うさぎは芽が出てしばらくの間に地上部をかじりにくる。特に山に近い畑ではうさぎの被害がいちばんひどい。鳩は葉が出るまでの間に見つからなければとりあえず一安心。しかし、うさぎは被害の期間が長く、また見つかればほぼ全滅。鳩と違って空を飛べないので動物よけ電柵を張れば防げるが、体が小さいのでかなり低く張らなくてはならない。電線を低く張るという事は雑草が伸びるとすぐに電線に触れて、電気が地面へ逃げて効果が無くなる。我が家では今のところ天敵からはなんとか逃れています。鳩についても、名付けて「種まきの時に豆を一切見せない作戦」(そのまんまですが…笑)でここ何年も難を逃れている。豆をまく時期は、なぜか山の上の方からの鳩の「クルックー」という不吉な鳴き声が気になる。しかしそんな事に動じていてはいけない。豆まき作業は以前に紹介した「ゴンベイ」という機械を使うのですが、その機械に豆をセットする時も鳩に見つからないようにし、もちろん豆をこぼすなんてご法度。また地上に見えている豆が無いように、歩きながらチェックして靴で土をかけて隠します。

今年もきれいに芽が出て一安心。しかし、しばらくしてある畑の様子を見に行ったところ「あれれ…」道から見ると葉の色がおかしい場所がある。そしてその畑に降りてみてビックリ。「豆はんみょう」(正式な名前は良くわからないが、私はそう呼んでいる虫)が大発生!人間でいえば小学生くらいに成長した大豆の枝に、その虫が何匹もへばりついている。久しぶりだったので「そういえばこんな虫がいたっけな~」という感じ。ダッシュで家にカメラを取りに帰り、メールマガジン用の写真を撮った後に戦闘開始。しかしその虫は衝撃に以外と弱く、手でたたき落として足で踏むという作業を繰り返す事約1時間。汗だくにはなったがなんとか終わった。あと二日くらい放置していたら畑全体が食べられていたはず。そう考えると、やはり畑の見回りは大切だと感じました。

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その後、他の大豆畑の草取り作業を行った。小さな耕運機で2回耕してあったので雑草はそれほど多くは無いが、なんせ大豆畑は面積が広い。そんな時、草取りをしながらふと最近流行っているお掃除ロボット、また携帯電話メーカーが開発したお利口ロボット、そしてロボットが受付にいたり部屋へ案内してくれる「変なホテル」を思い出した。我が家の大豆畑の雑草の幹は赤いものがほとんどなので、それを目印に抜き取るロボットを誰か開発してくれないかな…なんて考えた。しかし時々赤い幹の大豆もあるし、実際には雑草を見分けるのは困難かもしれませんね。昼間は暑いし、日蔭になって涼しくなってくると、今度は蚊が出てきます。私たちは家族以外の人に畑の仕事をさせてはいけないというルールになっています。それは自給自足の延長という基本的な考え方にあります。そして全ての野菜を正しいルールで作り、会員の皆さんにお届けするためです。ですから会のルールをしっかり理解していない家族以外では安心して仕事を任せられません。過去(かなり昔)には農薬を使って脱会させられた方もいたようです。でもお利口なロボットで草取り作業くらいなら…なんて。ロボットなら蚊だって平気ですし。ペットだってかわいがっている方にとっては家族の一員。ロボットだって…ね(冷汗)。有機農家の仕事の約半分は草取り。最近雨が多い事もありこらからが雑草との戦い本番です!

生産者番号 56番 八代弘樹


 


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