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2015年12月19日 (土)

映画「みつばちの大地」「牛の鈴音」を見て  人類の命運をも左右する動物たち

先日、ピーマンの収穫をしていて手を伸ばした時、またまた指先に「チクッ」という感触が…(冷汗)。今度はみつばちであった。ピーマンの花でお食事中のところを私が邪魔してしまったようだ。みつばちは人を刺すと針が元から取れて死んでしまうらしいが、私の指に針が残っていなかったので、多分刺さり方が浅かったのだろう。みつばちも元気に飛んでいったのでホッとした。しかし刺された事で、以前に見たある映画を思い出した。

それは「みつばちの大地」。その映画は日本有機農業研究会の関係で知った。その映画で一番印象に残ったのは「地球上からみつばちがいなくなると、4年後に人類が滅亡する」という言葉。しかしそれにはちゃんとした裏付けがある。実のなる作物のほとんどの受粉がみつばちのお世話になっているからである。農薬の影響でみつばちが激減している事は、皆さんもご存知だと思いますが、その映画の中ではみつばちと一緒に暮らす様々な人達が紹介されている。人とみつばちとの関わり方は様々。昔からのようにみつばちで花の蜜を採取している人。野菜や果物の花の受粉のため、たくさんのみつばちをトラックで移動しながら農家に貸し出している人。そして女王蜂と数匹のセットを作って海外に輸出している人。紹介されている人々は、形に違いはあるもののそれぞれみつばちに対し愛情を持ち、みつばちたちの健康と無事を祈っている。しかしみつばちたちは、確実に人間の「仲間」から「道具」へという関係へ変わりつつあるように思える。それは職人さんが道具を手入れするような感覚のように感じた。職人さんからしたら「道具にだって命はある」と言うかもしれないが「生命」とは違う。映画を見ると、世界中でみつばちが激減している理由がわかる。大規模なアーモンド農園でのみつばちの活躍の様子が描かれていたが、すぐ隣では農薬散布が行われている。養蜂農家は「どうか農薬散布中の畑にはいかないで…」と願う。しかし長い間狭い箱の中で長旅をさせられてきたみつばちたち。大海原へ放たれて、人間達の思うようになるはずもなく、上空から飛行機でまかれた農薬を浴びて花から落ちていく。決して演技ではない…(悲)。やっと巣に戻った弱ったみつばちもやがて病気や寄生虫にやられて死亡し、巣箱単位で病気が蔓延し処分される。花の無い冬には抗生物質がたっぷり入った砂糖水が振る舞われる。養蜂農家はそうするしかないのである。結局、みつばちを殺しているのは農家が使う農薬。季節にもよるだろうが、多分農薬をこんなに多用していなければもっと元気にみつばちは飛び回っていただろうし、みつばちはもちろんの事、世界中が動物達の楽園だったに違いない。

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また女王蜂が死なない限りみつばち内の近親相姦が続く。それは人間社会と同様にあまり好ましくないらしく、そのために新しい女王蜂と働き蜂のセットを輸出する人達がいる。それもみつばちたちの事を考えた上でのビジネスだそうだ。しかし様々な原因で蜂の病気が世界中に広がり、病気が発生していない大陸は1つだけだとの事。しかしその国でも農薬が使われているため、みつばちたちの逃げ場はもう無い。あとは天に祈るしかない。

我が家の周りにも小規模ではあるが養蜂農家はある。海に囲まれていて比較的暖かいので意外と向いているのかもしれませんね。我が家に来てくれるみつばちたちはきっとそこから来るのでしょうか。最近は寒くなり、みつばちもあまり見かけなくなってきました。我が家の安全な花粉や花の蜜でこの冬も元気に乗り超えて欲しいと思います。ちなみにこの映画は、DVDになり現在はレンタルもされています。

そしてもう一本ご紹介したいのが…「牛の鈴音」という映画。配給会社は「みつばちの大地」と同じ。韓国で作られたドキュメンタリー映画である。題名の通り主人公は「牛」そして「老夫婦の農家」。その一風変わった農家を十数年間かけて撮影し製作したと思われる。牛を家族以上にかわいがり、農業の機械化を嫌うおじいさん。牛を使って田畑を耕しながら共に生きてきた。牛に対して時には厳しく、また時には優しく…。しかし常に自分の体より牛の体を労わってきた。牛も含め皆家族。互いに使い使われ、厳しい言葉も交わされるが、その裏に隠れた愛情が伝わってくる。おばあさんが牛にやきもちをやいて、おじいさんに発するきつい言葉もちょっとかわいらしく感じました。しかし、おじいさんも牛も衰弱し次第に体力の限界は近づいてきます。はたして牛とおじいさんの運命は…。これもDVDレンタルされています。この映画を見た時、原発事故の時に家畜やペットをそのままに避難を余儀なくされた人たちの気持ちが痛いほどわかりました。しかし日本の古き良き時代の情景、また本当の幸せとは何かを感じさせてくれる作品です。

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そしてまた今年も、12月20日(日)に武蔵大学 江古田キャンパスで、「国際有機農業映画祭2015」が開催されます。以前にも書きましたが、映画は面白いところがキュッと詰まっています。初上映の3作品「種をつぐ人々(アメリカ)」「偽善の米(フィリピン)」「都市を耕す(アメリカ)」の他、追悼上映の「農薬渦(日本)」、そして同じく邦画の「草取り草紙」「アラヤシキの住人たち」の全6作品です。今回は色々な内容の作品が揃っています。興味のある方は行ってみてください。また、詳しい内容はホームページをご覧ください。

生産者番号 56番 八代弘樹


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