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2015年12月19日 (土)

「水に酔う…」って? ~ 夏野菜の片づけ最盛期! ~

今年も枝豆の出荷が始まりましたね。お味はいかがですが?毎年の事ながら三芳の枝豆は残念ながら真夏の生ビールには間に合いません。しかし、ビアガーデンにでも行くとわかると思いますが、最初に口にするおつまみはやっぱり枝豆。注文してから出てくるのが早いし、何と言っても体にいいですからね。お店によっては解凍したものや、その時期に合わせ作ったもの、また輸入したものが並んでいます。もちろん生ビールと一緒に食べるとおつまみの味も格別ですが、皆さん騙されてはいけませんよ。やっぱり枝豆単品の味は秋のこの時期が一番おいしいと思います。ではなんでこの時期なんでしょうね。枝豆の品種も全国各地で様々なものがあります。しかし私達は路地栽培ですので、なおさらその地域の気候に合ったものを作っています。また我が家では昨年の大豆を種として「早生」「中生」の2種類の品種を作っています。どちらの実もしっかりしていておいしいように感じます。昔は、田んぼの水漏れ防止のために周囲に土を厚く盛り土手を作っていましたが、その泥の部分に植えていたようです。そうするとそこに根を張って土手も頑丈になり、そして稲刈りよりちょっと後に実ります。しかし現在は稲を作る時期が毎年早まっていて、そのために枝豆が取り残されて、とっくに稲の収穫が終わっているこの時期に実ります。昨年、私は皆より早く枝豆を出したくて半月くらい速く種をまいたのですが、その場所の大豆だけはほとんど実がつきませんでした。私達のグループでは野菜の種類ごとに価格が決まっています。ですから品種などを研究して全くずれた時期に作ってもあまりメリットはありません。逆に実が少なかったり、味がいま一つであってはどうしようもありません。ですからやっぱり旬の時期に作るのが良いといえます。

しかし今年は収穫を目の前にして枯れてしまっている大豆があります。大豆は丈夫で、しかも良い場所よりも、あまり肥沃でない場所の方が良いといいましたが、それでも常に湿気ているような場所は良くないようです。今年のように雨が多すぎると根っこがおかしくなるようで、一部の畑ですが丈夫な大豆も次々と枯れてしまっています。またナスも「秋ナス」と世間で呼ばれるように、これからもしばらく収穫するはずであったのですが、あまり元気がないようです。このように水にやられてしまう事を農業の専門用語で「水に酔う」といいます。人が酔っぱらってフラフラになる様子に例えたのでしょう。ナスの様子などはまさしく千鳥足のように見えます。しかし大豆も枯れるようですから、よっぽど今年の天候は不順なんですね。

私はよく、小さな虫から見たらこの世界はどう見えるのかなって考えます。小さな虫たちにとって雨が恐怖であるように、小さな目には私達の畑はどう映っているのかなって思います。雨の日は何を傘の代わりにしているのかって…。先日、畑でトラクターを運転していたら、里芋の中から、ノラ猫が飛び出してきました。暑い日だったので日蔭で昼寝していたのかもしれません。動物たちは過ごしやすい場所がわかっているので、きっと里芋の葉の下は涼しいのでしょう。私も葉の下に入ってみました。ちょっと頭を下げなくてはならないので窮屈ではありましたが予想通りちょっと涼しく感じました。そしてその場所で写真をパチリ。「逆ガリバー旅行記」とでもいいましょうか。ちょっと虫になった気分。昔、私達のグループではトラクター等の大型機械は使用できなかったという話も聞きました。それは強い力でしかも深く土を耕すと、生き物たちにとってあまり良くないという理由からだと思います。まあ確かにミミズには大迷惑だと思うし、耕した後に死んでいるミミズも見た事もありますので必要以上にかきまわすのは控えたいと思います。有機農業を続ける上で小さな生き物を大切にする事はとても重要です。

Photo_4

ちょっと話が脱線しますが、微生物の研究でノーベル賞をとった大村さんには驚きました。でもゴルフ場ではなくて私達の畑でしたら、もっと多くの微生物を採取できるかもしれませんね。でもそのゴルフ場には農薬などの薬を使われてもなんとか生き延びたような強い微生物がいたのかもしれません。物事を地道にコツコツとやっていくのは大変な事。私達もどちらかと言えばコツコツやる農業の部類に入るのかな。世の中に存在する微生物の種類は数えきれないほどあり、また寿命が短いので、私達が知らないところで色々な変異が起きているのかもしれません。大村さんのように微生物と上手に付き合って助けてもらえば、人間が不可能な事でも可能になるかも…。「私は何もしていません。微生物に感謝ですね。」というようにノーベル賞は微生物にあげたいというようなインタビューには感動しました。まだまだ微生物は無限の可能性を秘めていますね。雪道用タイヤのCMで福山雅治さんのこんなセリフがあります。それは「凍った大地を征するという事は氷と戦う事ではなく、密着する事だった」というものですが、微生物も同様で敵にまわすと怖いけれど、味方にしてうまく付き合っていけば良いのだと思います。私達の畑のわずかスプーン一杯の土1gの中に数億の微生物たちがいます。大村さん効果で、これからもっと微生物に脚光があたり大切にされればいいと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


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