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2016年5月 7日 (土)

人生は山あり谷あり  ~「捕らぬ狸の皮算用 トホホ」~

ここ数日の春本番…というか初夏ともいえるようなこの陽気。卒業式が終わり、そしてこれから入学式のシーズンになりますが、桜はその時期までもってくれるでしょうか。

農業を始めて15年。今までこんなに暖かな冬はありませんでした。気象庁の発表では今年の冬の平均気温は例年より2度近く高かったとの事。もちろん海水温度も高く、漁獲量の変動も激しいようで、わかめは海水温が高すぎて育たず、またキャベツ農家でも花が咲いてしまったというニュースが流れていました。三芳でも、今年は今までにないようなネギの不作の年でした。草取りがやりきれなかったというのも理由のひとつでしょうが、世界規模で温暖化が進んでいますので、これから少しずつ作る品目を変えざるをえない状況になるかもしれませんね。

先日、20度近い日が3日間続きました。その影響で出荷したブロッコリーが一部変色してしまいました。原因は急な高温によるものです。当日の朝に箱に封をする際にもう少ししっかり見れば良かったのですが、出荷場で出荷検討係(品質管理)より、持ち帰るよう注意を受けてしまいました。その時点でやはり誰がみてもわかるような変色が見られ、1箱分自宅に持ち帰りました。そして自分で食べ始め、そのまま台所で2日目になりビックリ!変色した部分の色が更に悪くなっていました。食べる会の宅急便会員の方には野菜が翌日届きます。この状態で届いたら、きっと驚いていたと思います。会員の方に届く前に気付いて良かったのですが、3月より新たに出荷検討係になられた方にはいやな思いをさせてしまったと反省しました。他人の出荷した野菜に一言ものを申すのは、決して気分の良いものではありません。権限を持たせるために、10年前くらい前まではその係も役員の一人として扱われたほどです。

また、同様に小松菜も花芽がついてしまいました。私がちょっと体調をくずし収穫時期が遅くなったのと、やはり高温が続いた影響です。せっかく育てたのですが、トラクターの耕運の幅で3サオ(12列)分が出荷できず畑のこやしとなりました。この件でも同様に出荷検討の方にご迷惑をかけてしまいました。三芳では1ヶ月のうちに3回注意されると全品目について一定期間出荷停止になります。ですから私はリーチ状態です(泣)。メールマガジンでは色々と偉そうな事を書いていますがこんな時もあります。という訳で、しばらくは本当に注意しなくてはなりませんので、もしもそちらに届いた私の野菜や卵に問題がありましたら、三芳の役員や出荷検討係にではなく、私にだけこっそり教えてくださいね(笑)。もちろんいつも以上に親切丁寧に対応させていただきます。

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以前にも報告した事がありましたが、私は懲りずに毎年色々と実験をしています。今年は「小松菜」と「カブ」の種を一緒にまいてみました。今回の「一緒」というのは列を変えてではなく、種を混ぜてという意味です。また種のサイズも同じなので手押しタイプの種まき機「ゴンベイ」も使う事ができます。ご存知の通り、カブは地表付近でふくらみ地表を覆うので雑草などには有効。また小松菜は地表付近がスカスカですが、葉先が大きくなるのでカブとぶつからずに仲良く育ってくれるのではないかと考えました。予定では先にカブを収穫し株の間が空くので、少しこやしを追加して更に小松菜を成長させガッポリ儲けようと考えていました。しかし、先に大きくなったのは小松菜でした。すると私の計画も変更しなければなりません。先に小松菜を収穫しなければなくなるのです。小松菜は通常、地表すれすれに刃物を入れて根は畑に残し葉の部分だけを収穫します。すると刃物を入れる時にカブが邪魔になるわけです。カブを傷つけたら一大事!心臓外科や脳外科の名医と呼ばれる神がかり的なレベルの腕前(??)が要求されます。もちろん私の未熟な腕では手術は…。傷をつけてしまったカブは我が家の食卓行きとなりました。しかし色々な事ができるのは農業の醍醐味のひとつでしょうね。ちょっと収穫には手間がかかりましたが、その後にカブも出荷する事ができました。

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また、すぐ南側に山がある畑があるのですが、冬は山の影になり畑の半分くらいまでしか陽があたりません。そのため、昨年の秋に陽があたるギリギリの場所にはある程度寒さに強いサニーレタスを植えました。しかし実際に冬本番になるとサニーレタスの場所まで陽が差し込みません。私も自分なりに原因を考えてみたところ「山の木が成長し、そのために山が若干高くなり、陽当たりが悪くなった」のだと推測。夕方に自分の影が伸びる現象からわかるように、冬場のように陽が斜めからあたる場合は山の高さの影響を受けやすくなるのです。山の頂上の木を切るわけにはいかないし、これではどうしようもありません。来年は3割くらいしか使えないかもしれませんね。ただ、「捨てる神あれば拾う神あり」とはこの事で、この暖冬のおかげで、種代分くらいにはなりましたのでご安心ください。なかなか予想通りにはいきませんが、これからも色々と実験をして皆さんに報告したいと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


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コメント

 山の木が成長し、そのために山が若干高くなり、陽当たりが悪くなった…そんな事も考えて作物を育てる場所を決めないといけないんですね。我が家の裏にあるお隣の木も、確かにあっという間に育って、いつの間にか家に日が当たらなくなっています。こんなにも変わるものなのね、と家族と驚いていました。それが、一本の木でなく山全体となったら、ものすごい変化になるのでしょうね。

 小松菜とかぶの同時植え、なんだか楽しそうです。私はプランターでお野菜を育てますが、狭い場所に無理矢理プランターを置いているので、1つのプランターに色々なお野菜が窮屈そうにしています。空きが少しでもあるとつい他の種類を植えてみたくなってしまうので、今年は終に苺が一粒も育ちませんでした。失敗をしても面白くて辞められないのが土いじりですね。

投稿: 萩原 祐美子 | 2016年5月10日 (火) 13時52分

時々、都会でも日照権の問題が取り上げられていますが、それに比べるとかわいいものです。農家の高齢化で畑も荒れ地が増えていますが、国産の材木価格の下落で、山はもっと荒れてしまっています。生産地の状況は消費の状況に大きく左右されてしまいます。
イチゴが実をつけなかったとの事で残念ですね。もしかしたらミツバチの減少にも関係があるかも。こちらも一年前と比べてすごく減っています。イチゴのように採ってすぐに食べられるものは主婦の皆さんにとって貴重でしょう。これからもチャレンジしてみてください。
自然が近くにあると、そこから色々と感じる事ができると思います。

投稿: 八代弘樹(56番) | 2016年5月17日 (火) 10時41分

 確かに、ミツバチ減ってしまいましたね。受粉作業をハチ代わりにしたり、農家の方々は大変なことも増えたのではないかと思います。

 アスファルトとコンクリートの中の生活で、プランターや三芳のお野菜箱は、我が家の大事な癒しグッズです。

投稿: 萩原 祐美子 | 2016年5月17日 (火) 15時43分

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