« 2016年6月 | トップページ | 2016年8月 »

2016年7月

2016年7月21日 (木)

ニューフェイス紹介

今年より生産グループのメンバーに加わりました。

生産者番号20番 溝口さんの息子さん、和基(かずき)さんです。

Dsc_6305_600x1024_2

「暑さに負けないよう頑張りますpunch

| | コメント (1)

2016年7月12日 (火)

ザリガニの墓場  ~ 米作りも楽じゃない! ~

田植えが済んでから約2ヶ月、一般の田んぼの稲は即効性のある化学肥料を吸収して立派に成長し、上から見下ろすと田んぼの水面が見えないほどになっているところもある。しかし私達の稲は…というと、ようやく少し成長してきたなと感じる程度。そして毎年の事だが、場所によっては、ザリガニの餌食になってしまっている。しかし私もやられてばかりではいられない。データ農業を活かし、ザリガニの量をコントロールしようと奮闘している。ザリガニは主に田んぼの周囲に穴を開け、そこを住処にするので、ザリガニが多い田んぼは、産卵前に住処の前に板を差して、自由に田んぼと行き来できないようにした。ちなみに米の過去平均の収穫量を100とすると、昨年は80くらいで、しかも1枚の田んぼはザリガニ被害が特にひどく、初めて共済金をもらうはめになった。

日本で米作りをする(一定の面積以上が対象)時は必ず保険(共済)に入るよう法律で義務付けられている。ちなみに麦も同様である。しかし通常、何か(害虫、病気など)の被害に遭った時に共済金を受け取るためには、空中防除やその他指定された農薬を使って自らも防ぐ努力しなければならず、私達のグループのように無農薬栽培ではその条件を満たす事ができないため、今まではただ支払うだけで受け取った事は無かった。しかし昨年はザリガニによる被害が大きく、知り合いからダメ元でいいから被害届を出してみるよう勧められ届けを出したところ、驚く事に共済金を受け取る事ができた。その理由は、ザリガニ駆除用の薬は市販されていないからである。しかし被害がすごかった田んぼは収穫量が半分以下。そして見た目もひどいため、私が無農薬で管理している事を知らない人が見たら「これじゃあ、稲がかわいそう。この人はお米作る資格ないね!」と思ったに違いない。田んぼの面積を減らそうか…などとも悩みながら半年を過ごした。しかし今年はというとその田んぼだけは完璧である。まあ全体としても昨年よりは収量は増えると思います。もちろん、毎年共済金をもらっていては、それがお目当てでは…と言われてしまうので、あと収穫まで2ヶ月間頑張りたいと思います。

とはいえ今年も現在、田んぼの管理に四苦八苦している状況。田んぼもそれぞれ特徴が異なり、水が漏れたりする田んぼは、水が無くなるとすぐに草が生えてしまうので、頻繁に水を入れなくてはならないし、かといって深水にするとザリガニが喜んで働きすぎてしまう。一度草の芽が出ると、草取りをしなければ雑草は枯れない。またその田んぼに住み着いているザリガニが多いと稲がやられ、逆にザリガニが少ないと水を深目にしても水が透き通ってしまうので、日光が地表まで届き草の芽が出やすくなってしまう。ですから本当に目が離せない。きっとザリガニなどから見たら田んぼは海のように見えるだろうし、もしかしたら田んぼの水も月の引力の影響も受けていたりして…などとくだらない事も時々考える。そして稲の株がある程度の大きさになると地面に根をしっかり張って、他の草を制圧するので一安心!その時期まで、順調にいくとあと半月くらいでしょうか。

しかし、他の田んぼに目をやると、それはそれで目を覆いたくなる光景が…。田んぼ一面にザリガニが真っ赤になって浮いている。一般の農家も私達と同様にそれぞれが研究していて、収穫量を上げようと農薬や化学肥料を毎年変えながら頑張っている。農薬や化学肥料は毎年新製品が開発され、農業新聞を見ていると「ご愛用の農家の声」と共に宣伝記事が載っている。きっとたまたま色々な農薬を試している中でザリガニにも効く薬を探し当てたのだろう。営農集団(個人もいるが)の人は私達の数十倍の広さの田んぼを管理している。もちろん田んぼ一枚一枚の水の深さなどいちいち管理できるはずもなく、水を張ってザリガニと雑草に効く農薬を一度使用すれば、その田んぼはそのシーズン、雑草やザリガニに悩まされる事はない。しかしその田んぼを良く見ると、死んで真っ赤になったザリガニをおたまじゃくしが食べているではないか。おたまじゃくしがたくましいのか、または天敵であるザリガニにだけダメージを与える農薬がすばらしいのか…(冷汗)。今年も田植え後に田んぼに入ってもがいているのは無農薬で米作りをしている私たちだけのようだ。

Photo_3

また農業新聞に目をやると、米どころである新潟では雨が少なくまだ田植えができない場所があるとの事。広い田んぼに植えてもらえないかわいそうな育苗箱の中の苗が黄色くなってしまっていた。暖冬により雪が少なかったため、雪溶け水が極端に少ないのも原因の1つだそうだ。やはりそれぞれの季節がそれらしい気候でないと四季に合わせて農業を行っている人たちも苦労する。そう考えると私達のように色々な作物を育ててリスク分散させている農業は手堅いのかもしれませんね。農業をとりまく環境は変化していきますが、これからも我々は雑草のごとくしぶとく生き抜いていこうと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


オーガニック食品 ブログランキングへ

| | コメント (3)

一番の縁農嫌われ仕事とは?  ~ 季節により食味の異なる野菜 ~

 一年中、三芳に足を運び農業のお手伝いをしてくれている縁農委員会の方々。昼間は生産者の家での仕事のサポート、そして夜は食事会でいつも盛り上げてくれています。本当に様々な仕事を経験されてきていると思います。やはり一番多いのが「草取り」でしょうか。しかし中にはしいたけの原木運びなど、力が必要な仕事や田んぼの草取りなど特に炎天下の日などは過酷な仕事もあると思います。我が家へ来ていただいた時には、なるべく会話しながらできる仕事を…と思ってはいますし、なるべく草取り以外の仕事が無いかと探しています。しかし、我が家で過去に手伝ってもらった仕事の中で予想に反して縁農委員の方々が一番苦労していた仕事があります。それは「人参の間引き」作業。ではどういう仕事なのかというと、人参は種を直接畑にまいて芽を出させます。そして芽が多く出過ぎた箇所についてはおしくらまんじゅう状態になり、隣とぶつかって成長できないので余分な人参を間引くのです。我が家は機械(ゴンベイ)を使って種まきするので、均等に芽が出そうなものですが、畑の状態の微妙な差なのでしょうか。同じ列でも芽がでる場所はたくさん出て、出ない場所は全然出ません。そして種を少な目にまくとほとんど芽が出なかったりするし、逆に少し多目にまくと今度はビッシリ出たりします。種も仲間が少ないと寂しがっていじけてしまうのかな…なんて考えますが、そんな予想不能な事も自然界の奥が深いところでしょうか。

Photo

そして以前、縁農委員の方にその仕事をしてもらいました。まずやり方を説明。「隣の人参と3㎝くらいはあけてください」「なるべく太い人参を残してください」「一度抜いた人参は差し直してもだめなので、あきらめていいです」「迷うような時は抜いてしまっていいです」と説明し、その後に私が実際に作業を見せました。そしていざ作業開始。しかし皆さん、なかなか前に進まない様子。しかも会話もほとんど無く無言状態。私がその訳を聞くと「せっかく生産者が種をまいて芽を出したのを抜くのは忍びない。また失敗が許されないので、なかなかどの人参を抜くのかが決まらない」との事でした。また同じ仕事を別の日に縁農に来た大学生にやってもらったら、最初は質問が幾つかあったものの、その後はそれなりに作業が進みました。多分その差は生産者や野菜に対する想いの差なんだと思います。食べる会の方は野菜を育てる事の苦労をよりわかっていると思うので、気を使いすぎてしまったんでしょうね。私の理想は「皆で会話しながら楽しく作業」ですから、その後は別の仕事に変更しました。

また、1ヶ月前くらい前から我が家でも人参の間引き作業を行っているのですが、私も時々失敗します。それは、葉っぱが指に引っかかり抜く予定でない人参も一緒に抜いてしまったり、小さいと思って抜いた人参が大きかったりする事です。ですから食べる会の人にとっては、やはり難しい部類の仕事に入るのだと思います。

ちなみに、我が家で間引いた人参はサラダにしたり、甘く煮て(グラッセ)食べたりします。また、時々配送に持っていったりします。人参は通常、葉を切って出荷します。しかし、間引き人参の葉はやわらかく、パセリの代わり、また天ぷら等にも最適かと思います。今回はせっかくなので、キレイに洗ってワイングラスに入れてみました。どうですか…なかなかオシャレでしょ。畑に残った人参の精鋭たち、元気に育って欲しいと思います。早く種をまいた人はもう出荷が始まっています。秋の人参は残暑のため芽を出させるのが難しいのですが、芽さえ出てしまえば後は大丈夫。しかし春の人参は芽を出させるのは簡単ですが、梅雨に入れば場所によって腐りがでるし、陽気の関係で塔立ち(中心の花芽が伸びてしまう事)して出荷できない人参もできてしまいます。同じ野菜でも作る時期によって成功のポイントは変わってきますし、作る畑の条件を変えないと良い人参は作れません。また、梅雨を過ぎて本格的な夏の陽気になり、長く日照りが続くと、人参も若干固めになってきます。露地栽培のため、その点はご容赦ください。

Photo_2

御存知のように、一年に2回(春、秋)作れる野菜は結構あります。大根、ネギ(年間)、人参、[サニー]レタス、チンゲン菜、インゲン、小松菜、ほうれん草、キャベツ(冬、春)、ジャガイモでしょうか。それぞれ季節によって若干食味が違うと思いますが、生産者は時には品種を変えたりしながらなるべく美味しいものを作れるように工夫しています。ですから、あとは皆さんの料理の腕で野菜たちを活かしてあげてくださいね(笑)!

生産者番号 56番 八代弘樹


オーガニック食品 ブログランキングへ

| | コメント (3)

我が家の標準語「制限時間一杯」

「制限時間一杯」という言葉。特別な言葉というわけではないが、皆さんどこかで耳にした事があると思います。それは大相撲!ファンの方はしょっちゅう耳にしているはず。相撲は1つの勝負に割かれる時間が決まっていて、その時間を利用して各力士がさまざまな仕草(ルーティーン)で気合を入れます。そして中にはユニークな力士もいて、その仕草を見るのを楽しみにしているファンも少なくないと思います。しかしこの「制限時間一杯」という言葉は我が家でも多く使用されます。我が家でその言葉は「仕事が間に合うかどうかギリギリ」という意味で使われます。

もちろん普通に時間が無くて仕事を続けられない時も使いますが、例えば「夕方暗くなってきて辺りが見えなくなり仕事がこれ以上続けられない」また「雨の降りだしによって…」も同様。そしてまた、野菜の苗が定植の前に大きくなりすぎてしまっている時も「…の苗が制限時間一杯だよ!」と言います。特に農家の仕事は天候の見極めが大切。晴れの日には色々な事ができますが、一旦雨が降ると重粘土の畑などではトラクターでも耕せなくなるし、その後に苗を植えるにしても地面が硬くて作業がしづらくなり作業効率が落ちます。抜いた雑草を積んでおいても、すぐに雨が降れば、またその場所で生き返ってしまいます。雨の日のための仕事も準備しておかないと、雨の日には仕事が無くなりどんどん仕事が溜まるばかり。しかしずっと晴れの日が続いていると、雨の日の為に準備していた仕事も「制限時間一杯」になるわけです(冷汗)。

またそうなってくると、畑で野菜の世話をする時も、どの順で世話をするかが重要になってきます。それは「順調に育っている野菜の世話を優先して確実に出荷するか、それとも今からでも世話をすれば何とかなるかという野菜の世話を優先するかです」。以前は後者でしたが、そうすると場合によっては確実だった野菜が怪しくなり、どちらも自慢できる野菜にならず、三芳の出荷検討(品質管理)係の顔色をうかがいながらの生活を余儀なくされるようになったりします(笑)。ですから最近では前者の率が高くなったような気がします。そして、ダメそうな場所は早めに見切りをつけてトラクターで耕してしまいます。

私は毎朝、目の前に積まれたくさんの仕事の中からどれが制限時間一杯なのかのランキングを付けその日の仕事を決めます。私の場合は体力的や技術的な事で、両親に頼める仕事と頼めない仕事に分け、両親に頼みづらい仕事の優先度が高くなります。農業機械を使わなければならなかったり、家から遠い畑の仕事等がそうです。また、このメルマガもそうです。大雨の日や夜に用事が無い時は一心不乱に書きためておきます。そしてその中で「時期を選ぶものとそうでないもの」に分けて皆さんに送っています。例えば「筍」の記事などは送るのが遅くなると旬の時期を過ぎてしまうので時期を選ぶもの、そして「ムヒカ大統領」の記事などは少々遅れても問題はないので時期を選ばないものに属します。震災などがあり、どうしても皆さんに早急に伝えたくなってしまった時などは、時期を選ばない記事はちょっと発行を遅らせて、旬な話題を割り込ませたりします。そんな感じで日々作業をしています。

メルマガを始めてから、よく皆さんに「寝る時間はあるんですか?」と聞かれますが、メルマガで夜中の1時近くになった時などの翌朝はちょっとつらいですね。しかし歳をとって睡眠時間が短くなったら今よりも起きている時間が増えて楽になるかもしれませんね。というか、どれだけメルマガを続けるつもりなの…って感じです(笑)。しかし時々皆さんからメルマガに関するご意見を配送先で、また事務所への電話やメールでいただいたり、ホームページのブログ上でコメントをいただいたりします。たまにお返事を忘れてしまう時もありますが、特注のメール等でもその内容以外に言葉が添えられていれば、出来るだけお返事するようにしています。ホームページも改修してブログ機能を付けてからコメントを60回くらいいただき、キャッチボールのように、こちらも同じ回数くらいのコメントを返しています。まあ開設してからの期間を考えれば決してコメントが多いとは言えませんが、皆さんそれぞれ様々な環境で生活し、色々なご意見をお持ちなんだなと感じます。ポストの解散などで直接お会いできない方とも、電話やメールでやりとりする時は昔の事を色々と思い出して心が和みます。確かに文章を書くのは大変ですが、山積みの仕事から離れられる唯一のオアシス的な時間なのかもしれません。

最後に一つだけちょっと自慢話をさせてください。私達の地元には、長年愛されてきた小さな新聞社があり、その紙面にはほぼ毎日コラムが掲載されます。そしてその内容と私の書いているメルマガの内容が重なる時があります。過去4、5回くらいあったでしょうか。しかも私メルマガの方が掲載がちょっと早い時などは嬉しくて心の中でガッツポーズ!最近でも「果樹の当たり年とハズレ年」の記事、そして「蚊帳(かや)」の記事もそうでした。まあ、色々なものを励みにして、これからも頑張りたいと思います。

生産者番号 56番 八代弘樹


オーガニック食品 ブログランキングへ

| | コメント (2)

« 2016年6月 | トップページ | 2016年8月 »