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2016年7月12日 (火)

一番の縁農嫌われ仕事とは?  ~ 季節により食味の異なる野菜 ~

 一年中、三芳に足を運び農業のお手伝いをしてくれている縁農委員会の方々。昼間は生産者の家での仕事のサポート、そして夜は食事会でいつも盛り上げてくれています。本当に様々な仕事を経験されてきていると思います。やはり一番多いのが「草取り」でしょうか。しかし中にはしいたけの原木運びなど、力が必要な仕事や田んぼの草取りなど特に炎天下の日などは過酷な仕事もあると思います。我が家へ来ていただいた時には、なるべく会話しながらできる仕事を…と思ってはいますし、なるべく草取り以外の仕事が無いかと探しています。しかし、我が家で過去に手伝ってもらった仕事の中で予想に反して縁農委員の方々が一番苦労していた仕事があります。それは「人参の間引き」作業。ではどういう仕事なのかというと、人参は種を直接畑にまいて芽を出させます。そして芽が多く出過ぎた箇所についてはおしくらまんじゅう状態になり、隣とぶつかって成長できないので余分な人参を間引くのです。我が家は機械(ゴンベイ)を使って種まきするので、均等に芽が出そうなものですが、畑の状態の微妙な差なのでしょうか。同じ列でも芽がでる場所はたくさん出て、出ない場所は全然出ません。そして種を少な目にまくとほとんど芽が出なかったりするし、逆に少し多目にまくと今度はビッシリ出たりします。種も仲間が少ないと寂しがっていじけてしまうのかな…なんて考えますが、そんな予想不能な事も自然界の奥が深いところでしょうか。

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そして以前、縁農委員の方にその仕事をしてもらいました。まずやり方を説明。「隣の人参と3㎝くらいはあけてください」「なるべく太い人参を残してください」「一度抜いた人参は差し直してもだめなので、あきらめていいです」「迷うような時は抜いてしまっていいです」と説明し、その後に私が実際に作業を見せました。そしていざ作業開始。しかし皆さん、なかなか前に進まない様子。しかも会話もほとんど無く無言状態。私がその訳を聞くと「せっかく生産者が種をまいて芽を出したのを抜くのは忍びない。また失敗が許されないので、なかなかどの人参を抜くのかが決まらない」との事でした。また同じ仕事を別の日に縁農に来た大学生にやってもらったら、最初は質問が幾つかあったものの、その後はそれなりに作業が進みました。多分その差は生産者や野菜に対する想いの差なんだと思います。食べる会の方は野菜を育てる事の苦労をよりわかっていると思うので、気を使いすぎてしまったんでしょうね。私の理想は「皆で会話しながら楽しく作業」ですから、その後は別の仕事に変更しました。

また、1ヶ月前くらい前から我が家でも人参の間引き作業を行っているのですが、私も時々失敗します。それは、葉っぱが指に引っかかり抜く予定でない人参も一緒に抜いてしまったり、小さいと思って抜いた人参が大きかったりする事です。ですから食べる会の人にとっては、やはり難しい部類の仕事に入るのだと思います。

ちなみに、我が家で間引いた人参はサラダにしたり、甘く煮て(グラッセ)食べたりします。また、時々配送に持っていったりします。人参は通常、葉を切って出荷します。しかし、間引き人参の葉はやわらかく、パセリの代わり、また天ぷら等にも最適かと思います。今回はせっかくなので、キレイに洗ってワイングラスに入れてみました。どうですか…なかなかオシャレでしょ。畑に残った人参の精鋭たち、元気に育って欲しいと思います。早く種をまいた人はもう出荷が始まっています。秋の人参は残暑のため芽を出させるのが難しいのですが、芽さえ出てしまえば後は大丈夫。しかし春の人参は芽を出させるのは簡単ですが、梅雨に入れば場所によって腐りがでるし、陽気の関係で塔立ち(中心の花芽が伸びてしまう事)して出荷できない人参もできてしまいます。同じ野菜でも作る時期によって成功のポイントは変わってきますし、作る畑の条件を変えないと良い人参は作れません。また、梅雨を過ぎて本格的な夏の陽気になり、長く日照りが続くと、人参も若干固めになってきます。露地栽培のため、その点はご容赦ください。

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御存知のように、一年に2回(春、秋)作れる野菜は結構あります。大根、ネギ(年間)、人参、[サニー]レタス、チンゲン菜、インゲン、小松菜、ほうれん草、キャベツ(冬、春)、ジャガイモでしょうか。それぞれ季節によって若干食味が違うと思いますが、生産者は時には品種を変えたりしながらなるべく美味しいものを作れるように工夫しています。ですから、あとは皆さんの料理の腕で野菜たちを活かしてあげてくださいね(笑)!

生産者番号 56番 八代弘樹


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コメント

 人参のはっぱ、美味しそうですね。私は子供の頃から人参のはっぱは本体そっちのけでツナマヨで食べるのが好きだったので、今でも畑に捨てられている葉っぱを見たりすると、よだれが…。

 そうそう、三芳のお野菜は農薬や化学肥料を使っていないので苦味がないからなんでしょうかね…そのままで美味しいので、料理の腕がない者も助かっていますよ。娘が暫く夫の実家で料理を作ってくれていたのですが、野菜の味がしなくて味付けが決まらずいつも困っていたと、今も時折思い出しては笑います。月日が経っても忘れられない出来事だったようです。

 子供達が、美味しいお野菜を当たり前のように食べている、そんな幸せに感謝します。

投稿: 萩原 祐美子 | 2016年7月27日 (水) 11時23分

確かに人参の葉っぱは用途が色々あるようです。実は今年の夏は2種類の人参を育てたのですが、葉の質が全く異なりました。片方は写真のようにやわらかく、もう片方は固くとげとげしていました。
人参も葉と同じで葉のやわらかい方がやわらかかったので、来年からはそっちの品種を作ろうと思いました。
少し前までは一般的に野菜の味がしない野菜の方が好まれるような風潮がありました(食べる会ではない)が、野菜の味や香りが良ければそれを生かした料理ができるし、そういう野菜の方が栄養価も高いと思います。
今は給食も昔より質が良くなってきているようですが、やはり「我が家の味」にはかなわないと思います。大変だとは思いますが、母から子へのラブレターのつもりで、これからもお弁当作り頑張ってください!

投稿: 八代弘樹(56番) | 2016年8月 4日 (木) 22時36分

 いつも元気が出るお返事、有難うございます。お弁当といえば…料理の腕がない私のお弁当は、息子の友達にはとても評判が良く、わざわざ見に来る子達もいるんだそうです。彩とか良いんですって。あぁ、それはママの作り方が良いんじゃなくて、お野菜が良いのよ、と笑っていました。色も味もですが、栄養価も露地ものは全然違うのではないでしょうか。卵も自然な綺麗な色で、お弁当がとっても素敵に見えます。

 お野菜の美味しさを知っている方達が増えると良いですよね。

投稿: 萩原 祐美子 | 2016年8月17日 (水) 08時17分

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